今、世界遺産
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 今回のコラム寄稿者は HMHM さんです。
 寄稿者の好きなこと  好きな花 ゆり
好きな色 赤
好きな言葉 信念は貫いてこそ信念
 長女のクラスは、高校卒業記念に富士登山と決まった。
 私はPTA代表として、思い出登山に参加することになり、知識も経験も無く、不安を抱えたまま出発の日が来てしまった。当日は、夕方、校庭より出発。バスの中でいつの間にか寝入ってしまい、どの位経ったのか、気が着いた時は、富士5合目に到着、真っ暗な中を生暖かな風がヒューと吹いていました。
 注意事項を聞き、12:30分出発、自然に登る人のペースの違いでグループが出来た頃、休憩、皆、横になり、思い思いに空を眺めた。手を伸ばせば届きそうな程の本当に綺麗な星空だった。暗闇の中を6、7人の集団で登る事2時間以上「6合目でダウンした女子生徒を休ませてきたが、皆は元気かな?」と担任の声、同時に私達の現在位置は7〜8合目の間であると知らされた。8合目の小屋はまだ遠く、道はぼんやり見えるのみ。月明かりの中、寒さは増すばかり、何時間歩いたか分からないが、やっとの思いで小屋の前に着いた。寒さで凍える体を甘酒で温め、「あぁー」という皆の声に振り向くと、厚い雲の向こうから、御来光がやさしく射し込んでくるのが見えた。
 手を合わせおもわず商売繁盛を祈る。こんな場合は無事頂上へつきますように・・・・なのでしょうが。 「さあ、もう少しだ! 全員かんばろう!」の掛け声に、再度気持ちを奮い立たせ登りはじめました。
 くの字形の階段のような登り道、前の人が一段、二段と登る度、二段、三段と私は遅れをとり、孤独との闘いの中、やっとの思いで9合目の男子生徒に合流し、よろこんだのもつかの間、またも、引き離され再び一人になってしまった。
 疲労も限界を迎え「体が動かない! 歩けない! どうしよう・・・」でも「登るしかない!!」負けそうな心に鞭を打ち「足が駄目なら手を使うしかない」と尺取虫のように這って登った。
 下から来る知らない団体さんも同じように登ってきた。すれ違う登山客と互いに励ましあいながら登る中、赤い鳥居が見えてきた。上を見ると頂上で娘が手を振っている。やっとの思いで頂上に着くと「バンザイ、バンザイ」の声。
 全員の先生方、生徒の皆さんに迎えられ、私は涙・涙・・・・。
「おばさん、すごいなぁ」「うちの親じゃぁきっと登れんに」「早く、温かいラーメンを食べな」と次から次へとかけられる生徒さん達のあたたかい言葉。共に味わった達成感。すばらしい感動をありがとうの気持ちで胸がいっぱいになりました。
 富士山が世界遺産に登録され、富士山の魅力が今一度注目されている中で、私の脳裏にはもうかれこれ20年前の、富士登山の感動が昨日の事のように思い出されます。
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