「ちょっとだけ振り返ってみた・・・」
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 今回のコラム寄稿者は、SKGTTYKさんです。
 「くそばばぁ~」夕食の支度中、食卓に座っていた私の母に向かって長女が
言い放った。
 一瞬、ドキッ!としたと同時に、え!?こんなこと・・・
 すぐに母と夫は「○ちゃんそんなこと言えるようになったんだぁ~」と笑い出した。私も同じ事言おうとしたが、母の 手前言えずに黙っていたが、ホッとした。
長女小5の時、皆が嬉しく感じた1コマだった。
 知的に遅れている子。今までそのような事は言ったことがなかったからだ。
 生後6ヶ月、保育園に預けた1日目。先生に病院で検査を受けた方がいいと言われ大きい病院で診てもらった。   「まだ小さいから何とも言えないが、歩けるかどうかわかりません」と告げられた日・・・泣き崩れた。
 頭に色々よぎったが、この子をどーにかしなきゃ!と思う方が大きかった。
 夫に美容師は辞める!と言った時「よく考えた方がいい。子供はいずれ大きくなって手が離れる時が必ずくる。その時後悔すると思う。ここで辞めたら今までの努力はどうなるか」色々考え、話し合い、美容師である実母と同居を決め、美容室兼住宅を建てることになった。
 その間、病院を転々とし最後に辿り着いたのは諏訪医療福祉センターだった。
2番目を妊娠しながら1ヶ月母子入所をしてリハビリ訓練の日々。
 次女が生まれて10日後には上級着付師実技試験。2ヶ月後にはスタッフ、
ベビーシッターを頼んで新装OPEN。毎週月曜には諏訪へ訓練。
やっと1人で立つことができたのは2歳8ヶ月。
 保育園からは早期療育を・・・と。夕方、障害者公文へ通う。
 今は亡き母には大変な思いをさせてしまった。子守、家事、そして私への不満も多々あっただろう。家族の協力無しでここまでできなかった。
 今年、長女は26歳になる。言葉も不明瞭。たまに何言ってるのかわからないが、本人にとってそれは全く普通のことだ。自分はちゃんとしゃべれてると思っている。私達家族も特別視はしない。
 いつも食事、お風呂、寝る時も一緒だがだいぶ楽になった。
 夫が言ったとおり、次女も長男も私の手から離れてきた。
 自分の中で“決して振り返らない、先の先の事は考えない”と決めて生きてきた。
 このコラムを書く事で、ちょっとだけ振り返ってみたら、あの時辞めるな!と言ってくれた夫に感謝していた。
 そしてこの25年間、仕事、子育て、家事、無我夢中で過ごしてきた。
 時にはどこにぶつけたらいいのかわからない怒りや葛藤もあった。
 そんな時いつも読む詩がある。

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